日赤和歌山医療センター(和歌山市小松原通)で11月8日、「認知症予防」をテーマに、書道準師範の腕前を持つ糖尿病・内分泌内科部の廣畠知直医師が書道パフォーマンスを行った。

 廣畠医師は5歳で書道を始め、京都大学時代は書道部に所属。現在は同病院の書道部長を務め、月2回、部員10人とけいこに励んでいる。

 今回は精神科の東睦広部長が「認知症に備えて」と題して話した後、廣畠医師が要点を筆で書き上げた。東部長は家族など身近な認知症患者への対応として「深夜徘徊(はいかい)を防ぐために、昼間に適度な運動をしてもらうこと」「脳を活発に使い、喜びを感じる経験を与えることが大切」と解説した。

 これを受け、廣畠医師は「脳活」「適度な運動」「ゆとりを持って」「絆」と、楷書(かいしょ)や行書などで4作品を完成させた。「緊張して思ったより字が大きくなってしまいました。こういった取り組みをきっかけに、認知症にも書道にも興味を持ってもらえれば」とにっこり。

 豪快な筆さばきに見入っていた60代女性は「廣畠先生は主治医です。さすがの腕前で、間近で見ると迫力がありました」と喜んでいた。

写真=書をしたためる廣畠医師(右)

(ニュース和歌山/2017年11月18日更新)