ライブハウスのオールドタイム(和歌山市北新)は30周年を迎えるのを記念し、12月4日(月)から1週間、記念ウィークを開催する。プロシンガー、カルメン・マキを中心に、地元バンドによるロックやブルース、ジャズ、Jポップなどのライブを展開する。店長の松本博さんは「ジャンルや年代に関係なく、楽しみたい人に開放する。世代が変わり、新しい音楽が出てくる中、常に緊張感を持ち、さらに幅を広げたい」と前を見据える。

 同店は1987年、オールディーズと呼ばれる50~60年代のアメリカやイギリスでヒットしたポピュラー音楽を生で楽しめる場としてオープン。プロミュージシャンが入れ替わりで出演した。89年半ばから、プロの本格的な演奏に触れられるだけでなく、アマチュアバンドにも演奏の場を提供する店へと転換し、ジャンルを拡大した。

 松本さんはオールドタイムを始めるまで、ミュージシャンとして京都のライブハウス拾得(じっとく)や磔磔(たくたく)で活動。多数のミュージシャンとつながりを深めた。オールドタイム開店後は、松本さんを慕い演奏に訪れる人が多く、和歌山で活動する人たちへの刺激になっている。

 2008年に現在地へ移転した後も、かもし出す雰囲気は昔のまま。30年前から定期的に出演を続ける地元バンド、ジャマーバンドの小野田金司さんは、オールドタイムのことを歌う『ライブハウスはいいところ』を作ったほど。「たくさんの人がリレーのようにバンドとライブハウスと時代をつないで今がある。われわれの思いを形にしてくれたのが松本さんで、まさにミュージシャンのホームです」と話す。

 【ライブ予定】12月4日=ブルージーナイト▽5日(火)=ジャジーナイト▽6日(水)、7日(木)=ミックスナイト▽8日(金)=カルメン・マキのデラシネライブ、4000円▽9日(土)=数珠つなぎライブ、午後6時、2000円▽10日(日)=長いお付き合いありがとう、午後7時、2000円。時間、料金未掲載は午後7時半、1500円。同店(073・428・1950)。

写真=松本店長も自ら出演する

(ニュース和歌山/2017年12月2日更新)