野鳥観察のスポットとして知られる紀の川市貴志川町の平池に11月、コクチョウ(黒鳥)が飛来し、池の周りを散歩する人や写真愛好家たちの注目を集めている。

 オーストラリアやニュージーランドに分布するコクチョウは名前の通り、黒い羽毛が特徴で、赤いくちばしも目を引く。国内には1955年以降に持ち込まれ、茨城、大阪、京都などで確認されている。平池を管理する紀の川市都市計画課によると、この池で見つかったのは初めて。

 11月27日午後3時ごろは池の南東部で他の野鳥たちと水の中に顔を入れたり、毛づくろいをしたり。時折、羽を大きく広げると、待ち構えたカメラマンがしきりにシャッターを切っていた。

 エサをやりに来た人に近づくなど人間を恐れる様子は見られず、鳥類に詳しい海南市わんぱく公園の有本智園長は「愛がん用に飼育されていたものが抜け出してきたのでは」と見ている。

(ニュース和歌山/2017年12月2日更新)