和歌山について総合学習で学んできた有功東小学校の児童たち。5年風組は和歌山市の魅力を動画にし、その作品が全国コンテストで入賞した。一方、6年風組は特産の備長炭をデコレーションして脱臭剤を製作。3月11日(日)、ぶらくり丁でのポポロハスマーケットで販売する。

 

5年風組 和歌山市の魅力 動画に

 5年風組は和歌山市をPRする方法を話し合い、動画を製作することにした。大阪から来た転校生に同市の良さを知ってもらおうと、様々なスポットを案内する物語だ。脚本は全員で企画した案を元に、監督を務める児童3人があらすじやセリフを考えた。

 昨年11月に撮影を始め、校内のほか、和歌山城、友ヶ島、玉林園の店舗を回った。カメラ担当の池尾涼太郎くんは「友ヶ島は役者が走っているところを、後ろと横の2つのアングルで撮りました。景色をバックに走る様子と、役者の横顔を映せてよかった」。和歌山城での監督を務めた山田旺義(おうぎ)くんは「城を案内したり、困っている人を手伝ったりするおもてなし忍者の様子を盛り込みました。絵コンテの段階では良さが出せず、脚本を練り直しました」。

 こうして完成した動画『出会い〜楽しかった思い出』を、パナソニックが開くビデオ作品のコンテスト「KWN日本」へ応募した。全国75作品から、小学生部門の「ベストチームワーク賞」、総合部門の「次世代クリエイター特別賞」に輝いた。

 転校生に和歌山市内を紹介して回る友達を演じた松尾紫葉(しよ)さんは「自分とは別の人を演じるので、話し方や仕草など役作りにこだわりました。2つも賞をもらえると思っていなかったのでうれしい。今度は最優秀作品賞をとれるよう、またチャレンジしたい」と喜んでいる。

 動画は「KWN」HPで視聴できる。

写真=機材を手に各地で撮影

 

6年風組 備長炭使い かわいく脱臭

 6年風組は、紀南特産の備長炭を作る窯元が和歌山市にもあると知り、1年間学んできた。授業のまとめとして、備長炭を飾り付け、脱臭剤を製作することにした。

 出品物を考える商品開発部、企画書を作り職人にあいさつに行く企画部、備長炭の特性や職人の思いをまとめ、看板やちらしを作成する広報部に分かれて取り組んだ。

 商品は扇や菊の花、チョウなどが描かれた和柄の折り紙を、好きな形に切って炭にはった「かべかけ備長炭」、各家庭で空き瓶を集め、通気性のある布でふたをしてリボンで装飾した「ビン長炭」、冷蔵庫のにおいとり「消臭・炭」の3種類。

 中井花音さんは「脱臭効果を落とさないよう、折り紙をはる間隔に気をつけました」、狩野瑞貴くんは「靴に入れると、とてもよくにおいが取れました。水をきれいにする効果もあります。備長炭の良さをもっと知ってもらいたい」と意気込んでいた。

 マーケットは3月11日午前11時〜午後4時。各150円。

写真=真剣な表情でかべかけ備長炭をデコレーション

(ニュース和歌山/2018年3月10日更新)