歴史スポットや眺望地点表示

 奈良や京都から四国へと続く古代の国道、南海道。和歌山市~橋本市にかけての県内区間を紹介するスマートフォン向けウォーキングアプリ「南海道を歩く」が3月1日、完成した。製作した紀の川流域文化遺産活用地域活性化協議会は「道順や距離、方向がつかみやすい。紀の川沿いに残る万葉歌や貴重な文化財を訪ね歩いてほしい」と望んでいる。

 紀の川流域の寺社や市民団体、専門家が集まる同協議会。文化庁の「文化遺産総合活用推進事業」の補助金を活用し、2013年から南海道をテーマにしたパンフレット作成、シンポジウムやウォークイベント開催に取り組んできた。

 今回開発したアプリは、現地を歩く際に沿道の魅力情報を手軽に入手できる。駅を起点、終点に、10~15㌔の13コースを紹介。現在地とその周辺にある歴史スポットや眺望地点が地図上に表示される。万葉集に詠まれた山の中で2番目に多い背山・妹山、世界かんがい施設遺産に登録された小田井用水の水路橋、かつて国府が置かれた和歌山市府中の府守神社などの解説を読める。

 同協議会は「周辺の飲食店や温泉も盛り込みました。スポットの近くで起動すると、画面上でスタンプがもらえます。このスタンプを集めながら、歴史街道巡りを楽しんで」と話している。

 無料。HP(https://kinokawa-ryuiki.com)からダウンロード可能。同協議会(073・428・2688、市民の力わかやま内)。

写真=画面に名所・旧跡の観光情報が表示される