昨年3月に閉校した和歌山市東坂ノ上丁の雄湊小学校跡地に、東京医療保健大学和歌山看護学部雄湊キャンパスが完成した。東京の青葉学園が運営し、初年度は106人が入学する。田村哲夫理事長は「地元に必要な教育機関として求められていると実感する。大学として地域の生涯学習の拠点の役割も果たしたい」と語る。

 和歌山県と和歌山市が中心市街地活性化のために3大学を誘致した第1弾で、入学生のうち101人が県出身者。雄湊小の校舎を改装し、乳児〜高齢者の看護を学ぶ実習棟、カフェテリア棟などを整備した。1・2年生は雄湊キャンパス、3・4年生は日赤和歌山医療センター近くのキャンパスに通う。2年後には大学院の開設を目指している。

 3月28日の竣工式では医療用ベッドや洗髪台、風呂などがある実習棟を行政関係者らに公開。仁坂吉伸知事は「ここから立派に看護師が育つことは和歌山の救急や日本のためになる」、尾花正啓和歌山市長は「学生がまちなかに通学すればにぎわいが生まれる。地域と交流を持ち、就職や定住につながってほしい」と期待を寄せていた。

写真=実習棟を視察する行政関係者

(ニュース和歌山/2018年4月7日更新)