桃農家が営むジェラート店、藤桃庵(紀の川市桃山町元)の籔本梓さん(41、写真)が、ジェラートマエストロ・レベル1試験に合格した。「何の経験もない主婦が起業し、店を始め、色々なジェラートを企画してきた。合格は一つ、成長したことを示す証だと思います」と目を細める。

起業し4年「成長の証」

 自家農園で育てた桃を中心に、地元の果物を使ったジェラートが人気の藤桃庵。夫の周也さんと2014年に店を構えた梓さんは開店以来、製造を担当する。

 ジェラートマエストロは2011年に日本ジェラート協会が設けた制度で、衛生、製造などに関する試験は2年に1回行われる。梓さんは「技術を追求したい」と2年前に初めて受けたが、合格ならず。今年、再挑戦し、6月4日に東京であった講習と試験を受け、7月12日に吉報が届いた。頑張りを見守った周也さんは「妻には自分の好きなことを楽しんでしてくれればいいと思ってます。それが今回の結果にもつながった」と喜ぶ。

 この資格を持っていれば、協会が主催するジェラートマエストロコンテストに出場できる。梓さんは「コンテストで日本一になったら、職人としての技術向上が認められたことになるのに加え、和歌山のPRになるはず。本場イタリアで賞を取ったことのある人も参加する中で、優勝をねらっていきたい」と新たな目標を見据えている。

(ニュース和歌山/2018年8月11日更新)