農業や介護の力仕事を助けるパワーアシストスーツを和歌山大学のベンチャー企業、パワーアシストインターナショナル(和歌山市中)が10月15日に発売した。2005年から研究してきた和大の八木栄一名誉教授は「多機能で軽量、競争力のあるスーツができた」と自信を見せる。

和大発ベンチャーが発売

 重い荷物の持ち上げが楽になる4・7㌔の電動スーツ。ベストのように腕を通して、腰と太ももを固定し、30秒ほどで装着できる。センサーが人の動きを感知し、腰のモーターが稼働して上半身を支えて起き上がらせる。20㌔の荷物の場合、半分程度の力で持ち上げられる。

 荷物の持ち下げ、階段や傾斜地での歩行、長時間の中腰姿勢をサポートする機能もあり、物流や建設の現場でも活用が期待される。八木名誉教授は「高齢者がより長く働け、力が弱い女性が様々な業界で活躍できる力になれれば。今後は人の気持ちを感じ取れるほど人間により協調したロボットをつくりたい」と先を見据えている。

 108万円。同社(073・488・3211)。

写真=スーツの重さは5㌔弱。身につけると半分ほどの力で持ち上げられる

(ニュース和歌山/2018年10月24日更新)