阪神・淡路大震災から24年を迎えた1月17日、幼稚園、保育所の子どもたち210人が参加する防災セミナーが、和歌山市手平のビッグウエーブで開かれた。企画した震災から命を守る会の臼井康浩理事長は「社会を担う次世代の命を守るために続けています。身体を使って学ぶことで記憶に残るはず。いざという時に生かしてほしい」と望んでいる。

園児らはだしで逃げる体験

 阪神大震災をきっかけに発足した同会。「自分の命は自分で守る」との意識を持ってもらおうと毎年1月17日に防災セミナーを行い、8回目を迎える。今年は同市と御坊市、由良町で実施した。

 まず、新潟中越沖地震で室内のロッカーや棚が倒れた写真を見て、家具を固定する大切さを学習。次に、割れたガラスの上を歩く疑似体験として、敷き詰めた卵の殻の上をはだしで進み、「いたーい」「チクチクする」と声を上げていた。この後、寝ている状態から素早く避難したり、助けを求めたりする訓練をした。大学生によるクイズもあり、楽しみながら防災について学んだ。

 矢川芹奈ちゃん(6)は「卵の殻の上を歩く時、ドキドキしました。ガラスが割れていたら靴をはいて逃げます」、小坂紘生くん(6)は「本当に地震がくると怖いと思いました。割れたガラスの上は歩かないようにします」と話していた。

写真=おそるおそる卵の上をはだしで歩く園児たち

(ニュース和歌山/2019年1月23日更新)