和歌山市立博物館 出前講座開始

 和歌山市立博物館(同市湊本町)は、学芸員が公民館や自治会館に出向き、歴史や文化を伝える「おでかけ歴史講座」の受け付けを昨年12月に始めた。佐藤顕学芸員は「これまで気付かなかった身近な文化財や歴史的建造物の価値を見直す機会に」と望んでいる。

 同館では、徳川家や貴志川線、友ヶ島など、和歌山にちなんだテーマを話す講座が好評で、多い時には100人を集める。おでかけ講座は、博物館に来られない高齢者や、博物館になじみがない人に地元の歴史にふれてもらおうと企画した。

 江戸時代以降の歴史を中心に、地元ゆかりの人物や文化財、遺跡などを紹介。古写真や地図、絵を使って説明する。「この時代を重点的に知りたい」「この遺跡や人物」といったリクエストを事前に受け、内容や難度を考える。

 佐藤学芸員は「自宅に眠っている古道具や写真がある人には、気軽に質問をしてもらえる場にしたい。歴史を通じ、地元への愛着を深めてほしい」と話している。

 無料。自治会や企業など20人以上の団体対象。1時間程度で、日曜や祝日、夜間も可。希望者は同館(073・423・0003)。

(ニュース和歌山/2019年1月26日更新)