国道24号、地蔵の辻交差点近くにある和歌山市中之島のデイリーヤマザキ和歌山中之島店は「中之島お地蔵あんぱん」を昨年秋に発売し、人気を集めている。かわいい地蔵の絵を焼き印であしらったあんぱんで、小田貴敏オーナー(56)は「焼き印の押し具合で少しずつ表情が違って見えます。自分用だけでなく、手土産に買う人もおり、売れ行きは以前の10倍です」と喜ぶ。

デイリーヤマザキ中之島店で大人気

 直径約10㌢のあんぱん。あんこの3倍近い量のホイップクリームはさっぱり味で、粒あんの程よい甘さと相性が良い。従来はごまを乗せ、袋に入れて販売していたが、焼き印に変えてからは高級感を演出するため、プラスチックケースに入れている。まとめ買いする人が多く、80個近く売れる日もある。

 お地蔵さんは、地蔵の辻交差点の南約200㍍にある。初代紀州藩主、徳川頼宣の母、お萬の方が建て、大和街道(現在の国道24号)を歩く人を見守る姿が、江戸時代の地誌書『紀伊国名所図会』に描かれている。

 焼き印は、全国展開するデイリーヤマザキが、希望する店に焼きごてを提供し、店内調理できる約600店のうち200店が取り入れる。多くの店が所在地名をあしらったデザインを選ぶ中、小田オーナーは「地元らしさを」と地蔵のイラストにした。「スイーツ感覚で食べられ、女性に人気。お地蔵様のご利益にあやかり、ご当地あんぱんとして根付けば」と笑顔を見せている。

 154円。予約可。同店(073・427・0154)。

写真=「地蔵の辻の名物に」と小田オーナー

(ニュース和歌山/2019年2月2日更新)