農業をしながら、地域の子どもたちへの教育に力を注ぐ元教師がいる。紀の川市で柿やすももを栽培する小倉優一郎さん(33、写真)。3月23日㊏には生物多様性を伝える青空教室を農園で初めて開く。「菌や草、虫や鳥、魚などすべての生き物がつながっていることを肌で感じてほしい」と笑顔を見せる。

元教師の小倉優一郎さん 農園で青空教室

 北海道大学大学院とアメリカのワシントン大学で海洋生物の多様性を研究した小倉さん。卒業後、高校の生物教諭になり、学校近くの畑で課外授業をする中、自然にふれる農業の豊かさに魅せられた。4年前に退職し、現在は農薬を極力控えた環境に優しい栽培に取り組んでいる。

 教員時代に不登校やひきこもり、家庭の経済的な問題など様々な課題を抱えた生徒と出会ってきた経験から、地域の子どもたちが気軽に通える場をと同市粉河に昨年5月、自習スペースを開設。毎週水曜朝6時〜8時に無料で開放し、中高生に個別で教えている。生徒それぞれの得意なことを見出し、個性を輝かせる学習支援にこだわる。

 いずれは、子どもたちが畑に出る機会をつくる計画で、「色んな生き物がいて自然環境が成り立っているのが分かると、社会にも様々な個性がある人がいていいと思えるようになるはず。多様性を認め合える地域にしたい」と語る。

 23日は午前9時、名手上バス停近く集合。海に見立てたブルーシートをすもも畑に広げ、参加者が海鳥になり、様々な道具を使ってエサを取り合うゲームなどを楽しみ、多様性を体感する。食事付き2000円。定員10人。希望者は小倉さん(citrus.kogura@gmail.com)。

(ニュース和歌山/2019年3月16日更新)