元民間人校長 米田さん
        現場での経験1冊に

 県内初の民間人校長の1人として、小学校で10年勤めた米田崇さん(62)が、『大人があかんのじゃ』を文芸社から出版した。民間企業と小学校での経験をもとにすべての大人に向けた応援メッセージをつづった。米田さんは「和歌山でお世話になったたくさんの方に恩返しがしたい。本の中の一節でも心に響くものがあり、一歩踏み出すきっかけになれば」と話す。

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 三洋電機でオーディオ商品の企画、営業部長を兼任していた米田さんは、教育に携わるのが夢で、50歳を節目に「残りの10年は思うことをしよう」と校長に応募。2003年、紀の川市貴志川町井ノ口の東貴志小学校に着任し、同小で3年、橋本市の2小学校で7年勤めた。現在は自宅のある京都で社会教育委員として活躍する。

 本は、校長時代に「児童だけでなく、保護者や教員、地域の大人も問題を抱えている」と実感したことから執筆。保護者には「子どもを授かった瞬間の感動を思い出して子と向き合って」、教員には「社会の現実の勉強を」、すべての大人に「残りの人生で今が一番若いから夢にチャレンジしよう」と記した。また、ランドセルを被災地に寄付した子、入学2年目にしてやっとあいさつができるようになった子ら9人の児童とのエピソードを紹介している。

 米田さんは2月に橋本市で開く教育講演会に向け、披露するピアノの弾き語りを特訓中だ。「大人が頑張る姿を見せることが最高の教育。自分の人生を大切にし、子どもに応援される大人になって」と微笑む。

 四六判、205㌻。978円。米田さん(0774・76・5884)。

写真=大人に伝えたいことをまとめた

(ニュース和歌山2014年12月13日号掲載)