20150117hina

 今年も2月15日(日)~3月15日(日)に海南市内で開かれる「紀州海南ひなめぐり」。会期を1ヵ月後に控え、早くもJR海南駅内の海南市物産観光センターに7段飾りのおひなさまが飾られている。同市出身のメアス博子さんが代表を務めるカンボジアの児童養護施設「スナーダイクマエ孤児院」に、ひなめぐり実行委が日本文化に触れてもらおうと贈るもので、現在、輸送費への寄付を呼びかけている。

 今年で5回目を迎えるひなめぐりは、同駅や黒江地区などまちなかに飾ったひな人形を見ながらめぐってもらう催し。実行委の西谷多賀子さんは2011年、同孤児院で暮らす子どもたちの絵画展が和歌山市で開かれた際、メアスさんと知り合った。直後にメアスさんから届いた礼状が昨年末に偶然出てきたことから、これまで多くの人の目を楽しませてきたおひなさまの中から7段飾りを選び、贈ることにした。

 「友人がインドの人形館でひな人形を見た時、『日本人で良かった』と思ったそう。精巧に作られているおひなさまを通じ、カンボジアの子どもたちに日本文化の奥深さを知ってほしい」と西谷さん。輸送費に必要な約2万円にあてるため募金を呼びかけ、輸送費を上回った分は同孤児院の運営費として寄付する。

 現在、同孤児院では23人が生活しており、うち15人が女の子。メアスさんは「施設にひな飾りしている様子を想像すると今から楽しみ。子どもたちの絵画展がこういったつながりのきっかけになったのがうれしいですね」と喜ぶ。

 7段飾りは2月上旬まで同センターに展示した後、カンボジアに贈る予定。募金箱は3月15日まで設置している。ファーストガーデン(073・483・7494)。

(ニュース和歌山2015年1月17日号掲載)