健康被害をもたらすとされる微粒子状物質PM2・5。春から飛散が増加することを見込み、県は「大気常時監視システム」の運用を始め、インターネットサイトやメールでの大気汚染情報の提供をスタートさせた。

 工場や車から出る排気ガスに含まれるPM2・5。粒径2・5㍃メートル以下の粒子が肺の奥に入り込み、呼吸器系の疾患を引き起こす可能性が指摘されている。県は2012年から測定を始め、県内9ヵ所に測定局を設置。今年度新たに5ヵ所増設し、県内全域で監視を続けている。

 今回、新たに専用ホームページを開設。PM2・5や光化学オキシダントの濃度を地図上で見ることができ、これら以外の大気中に含まれる化学物質を含めた1時間ごとの測定値もグラフで確認可能となった。また、専門用語の解説や注意報が出たときの対応策も盛り込んだ。さらに、注意喚起情報や1時間ごとの濃度を配信するメールサービスも始めた。

 県環境管理課は「注意喚起レベルでなくても、呼吸器疾患を持った患者さんや高齢者、乳幼児などがいる家庭では、常に大気の状態を知りたいとのニーズがある。このシステムを活用し、不安を和らげてもらえれば」と話している。

 HPは「和歌山県の大気環境」。メール配信希望は(regist@wakayama.taiki24.jp)へ空メールを送る。

(ニュース和歌山2015年2月21日号掲載)