20150314moro

 モロッコ出身の木工職人、アリ・アムシュトゥクさんと妻の西本知世さんがモロッコの雑貨や家具を集めた店「モガドール」を和歌山市築港に開いた。アリさんは「『モロッコってどこ?』という人がとても多い。すばらしい工芸品や文化を発信し、興味を持つ人を増やしたい」と話している。

 モロッコはスペインから南にわずか14㌔、アフリカ大陸の北西に位置する。アリさんは世界遺産のある港町、エッサウィラ出身。長期旅行中だった西本さんとモロッコで出会い、2013年に結婚し和歌山へ来た。アラビア語、英語、スペイン語を話せ、日本語は語学教室に通い、少しずつ習得している。

 モガドールはエッサウィラの旧名。店のドア周りとカウンターはアリさんが手がけ、モロッコの伝統的な星や花のマークを彫った。現地で買い付けた雑貨や家具の販売とともに、モダンなインテリアの提案や家具の受注生産を行う。

 モロッコはアラブやヨーロッパ、アフリカの文化が混ざり合い、色鮮やかでエキゾチックなデザインが特徴。羊の革で作ったスリッパに刺しゅうを施した「バブーシュ」や、切り裂いた布を手織りしたラグ「ポシャラウィット」、魔法使いが現れそうなランプ、繊細な模様の食器などが並ぶ。

 西本さんは「ハンドメイドで細かに装飾され、日本にない色合わせが魅力。お客さんに『現地に行ってみたくなった』と言われるのがうれしいです。音楽や食事など文化が分かるイベントもしたいですね」と描いている。  正午〜午後6時。金曜休み。同店(073・460・3467)。

(ニュース和歌山3月14日号掲載)