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 障害者と健常者が共に朗読を楽しむサークル「りんく」は4月19日(日)午後1時半、みその商店街のT―LABOで発表会を開く。池田香弥代表は「障害者はレクリエーションの選択肢が少なく、自分を表現する機会が限られている。それぞれの性格や人生経験がにじみ出た朗読を聞いてもらえれば」と願っている。

 2013年に開かれた朗読講座の受講生が結成。精神や知的障害があるメンバーと健常者の6人が所属し、障害者の表現の場として欠かせない活動になっている。  精神障害がある島津真美さんは、声優を志していたが病気を発症。夢をあきらめかけていた中で出合ったのが朗読で、「声さえあれば誰でも表現でき、聞いてくれている人の反応を直接感じられるのが魅力。個人で福祉施設へ読み聞かせに行くようになりました」。知的障害がある東容子さんは「緊張しますが、聞いてくれた人の笑顔を見るとうれしくなります。絵本が好きになり、楽しみが増えました」と笑う。

 発表会では絵本の世界へいざなうため、朗読に加え、絵をスクリーンに映す。群読で『へいわってすてきだね』、島津さんが書いたボイスドラマ『僕とおばあちゃんと、時々詐欺』もある。メンバーの島久美子さんは「健常者も障害者も互いの刺激になっています。障害の有無に関係なく一緒に何かに取り組む活動は、地域で障害者と暮らしていく上で大切」と話している。

 300円。5月17日(日)午後1時半、紀の川市粉河の粉河教会でも開く。島さん(073・427・3313、RAKU内)。

写真=和気あいあいとした雰囲気で朗読を楽しむ

(ニュース和歌山2015年4月11日号掲載)