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 和歌山市女性消防隊が10月15日(木)、横浜市消防訓練センターで開催される全国女性消防操作大会に出場する。同大会への和歌山市からの参加は12年ぶり7回目だが、地域の女性消防団員が合同で全国へ挑戦するのは初めて。メンバーの8人は意気込み充分だ。

 消防庁などの主催で1985年から2年に1回開かれている同大会。47都道府県代表が消防ポンプ操法を競い合う。今回は、地域の消防分団に入る女性の数が21人と過去最高となった同市が出場。うち和歌浦、貴志、宮前、吹上の4分団から8人が集まり、5月から現役消防士の指導を受け、せせらぎ公園で練習を重ねている。

 競技は1チーム6人。小型ポンプを起動させ、ホースを伸ばし、約60㍍先に設けられた2つの標的に放水する。標的を落とすまでの時間に加え、安全性、士気、規律などが評価の対象になる。貴志分団の松崎佳苗さん(22)は昨年、消防分団に入った。「消防団員はボランティアですが、責任を感じます」と話し、競技については「自分にできるかなと思っていたが、形は分かってきた。後悔しないように頑張りたい」。和歌浦分団の山下まゆみさん(54)はポンプ操作の担当。「1回の動作でエンジンを動かし、水を送るためには確実でめりはりのある動きが求められます。少しでもタイムを縮めたい」と力を込める。

 上位に食い込むため、優勝タイムに近い50秒を目標にするが、現在は80秒前後。さらに速く的確な動作が今後の課題で、訓練に熱が入る。隊長の吉(※)田直美さん(60)は「男性の動きが基本なので慣れるまで大変でした。全国とレベルの差はあるが、あくまで目標は優勝。上にいけるよう気合いを入れています」。和歌山市消防局消防総務課は「国も女性消防団員を増やすのに力を入れています。少しでも関心を持ってほしい」と語っている。

写真=全国大会に向け、訓練を重ねる女性消防隊

吉田さんの吉は本来、土+口ですが、機種依存文字のため、吉を使用させていただきました。

(ニュース和歌山2015年9月12日号掲載)