猫の殺処分数を減らそうと、和歌山県は野良猫へのエサやりの禁止と、飼い方のルールを定める県動物の愛護と管理の条例を改正する。9月7日まで改正案への意見を募ったところ、県内外から約600件が寄せられた。

 県内の猫の殺処分は2013年度が2521頭で人口あたりで4年連続ワースト4位。改正案は、野良猫へのエサやり禁止をはじめ、飼い猫には名札を付け、屋内で飼育すること、自宅で飼えないがエサをあげている野良猫には、周辺住民の理解を得て「地域猫」として届け出をし、不妊去勢手術をすることなどを盛り込んだ。

 エサやり禁止の条例化は都道府県としては初めてで、改正案へ寄せられた意見の400件近くが県外からだった。「エサをあげなければ餓死してしまう」など反対が大半だが、「近所で野良猫にエサをやる人がいて困っている」と賛成の声も寄せられた。

 県食品・生活衛生課は「野良猫をこれ以上増やさないようにして、殺処分をゼロにするための条例。この目的は変わらないが、目的達成の方法については、意見を参考に協議していきたい」と話している。

(ニュース和歌山2015年10月3日号掲載)