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 鈴木姓発祥の地、海南市を全国へアピールしようと同市藤白の藤白神社と鈴木屋敷で12月10日、CMの撮影が行われた。沖縄国際映画祭の地元CMコンペティションに出品する作品で、監督を務めた同市の志場泰造さんは「全国で2番目に多い鈴木姓の発祥地でありながら海南に鈴木さんが少ない。ふるさとに来てとの願いを込めました」と話している。

 地域の魅力を地元の人がCMにして伝え、全国の応募作品からグランプリが選ばれる同コンペティション。黒江舞台の短編映画『ISHICHI』の制作に携わった志場さんが、海南に眠る地域資源を発信しようと、脚本を書いた。

 CMは約30秒で、お笑いコンビ、わんだーらんどが主演を務める。鈴木屋敷を2人がのぞいたところ、中に不思議な光景を発見。「鈴木さん」の先祖や、熊野信仰を広めた熊野比丘尼(びくに)らが楽しそうに踊りながら、鈴木さんの里帰りを待ちわびているストーリーだ。

 10日は志場さんがメガホンを取り、わんだーらんどと市民エキストラ約20人が撮影にのぞんだ。エキストラとして参加した同市下津町の田村まさみさんは「鈴木屋敷に来たのは初めてで、地元でも知らないことが多く、発見になった」。わんだーらんどの谷坂俊輔さんは「映画や海南座の劇団など海南の人はまちづくりに積極的。主役は海南の人たちで、引き立て役になれればと出演した。30秒の短い時間に海南の方の熱意がつまっているので、全国に届いてほしい」と笑顔を見せていた。

 CMは来年2月中旬~3月にHP「地元CMコンペティション」で公開。ウェブ投票での審査後、4月の沖縄国際映画祭でグランプリが決まる。

写真=和気あいあいとした雰囲気で撮影した
(ニュース和歌山2015年12月19日号掲載)