色鮮やかな紀州手まりのマンホール蓋(ぶた)を探してみよう ──。全国各地のご当地マンホールをあしらった「マンホールカード」の和歌山市版を市が製作し、8月1日(月)から配布する。市下水道経営課は「カード収集が好きな子どもや、蓋のデザインが好きなファンが和歌山へ来るきっかけになれば。和歌山の伝統工芸品を知ってもらい、配布場所の和歌山城にも興味を持ってほしい」と期待する。

マンホール2_dc 国土交通省や日本下水道協会らでつくる「下水道広報プラットホーム
」が4月に始めた取り組み。第1弾は全国28団体が統一規格のカードに地元の歴史や文化、名物などを描いたマンホールのデザインを載せ、30種類作成したところ、発行からわずか1ヵ月で増刷するほどの人気を呼んだ。

 第2弾の今回、和歌山県内から和歌山市と有田川町が初参加。1942年に下水道整備を始めた同市は、浄化槽の浸透や私道の工事許可が難航するなど思うように整備が進まず、下水道普及率は全国の県庁所在地でワースト2位(38・9%)にとどまる。市は、環境に優しい下水道に親しみを持ってもらおうと、1996年に導入した紀州手まりのデザインをカードに採用した。

 作成にあたり、市内にある蓋のうち1枚だけ色を施した。縦88㍉×横63㍉のカードは、表面にマンホールの写真とその蓋がある場所を緯度と経度で示し、裏面はデザインの由来を紹介。同課は「優雅なデザインで市の魅力を発信すると共に、地元の人には彩色した蓋がどこにあるのかを探してもらいたい」と話している。

 無料。1人1枚で2000枚限定。和歌山城内の観光案内所で配布。同課(073・435・1093)。

(ニュース和歌山7月30日号掲載)