ポーランド 和歌山市の混声合唱団、プラム・ウメ・コーラスが9月、ポーランドのザブジェ市を訪れ、コンサートホールや教会、学校で美声を響かせた。田村博団長は「市民あげて歓迎してくれ、国境を越え、歌で心が通じ合えた。音楽の力を再認識しました」と喜んでいる。

 歌好きのメンバーが2010年に結成した同合唱団は、雄湊小学校で月2回練習を重ねる。ショパンの母国ポーランドを訪れようと、2年半前から準備を進めてきた。

 6日から14日まで18人がポーランドとチェコを訪問。ポーランド南部にあるザブジェ市では4日間、市民と交流を図った。市主催のコンサートに出演し(写真)、ホールを埋める260人を前に『ふるさと』や『八木節』などを浴衣とはっぴを着て披露。地元の女性合唱団と共演し、ポーランド民謡『森へ行きましょう』を歌い上げた時は、2国のハーモニーにスタンディングオベーションが巻き起こった。

 また、ポーランド唯一の日本語課程がある高校で日本の童謡や昔の遊びを伝えたほか、現地の教会で礼拝時に『アヴェマリア』『赤とんぼ』を歌うなど、市民と絆を深めた。メンバーの女性は「友好的な人ばかりで忘れられない旅になりました。今後、和歌山市との市同士の交流が進めば」、田村団長は「日本文化にとても興味を示してくれました。日本語を学ぶ高校生に教材となる絵本や漫画本を贈り、交流を続けていきたい」と笑顔を見せていた。

(ニュース和歌山2016年10月1日号掲載)