『紀伊考古学研究』の第19号がこのほど刊行された。県内の考古学研究を扱う研究誌で、今号の特集は「和歌山城研究最前線」。江戸期を対象とした特集は初となる。

 和歌山城の空間構造を解き明かそうとする新谷和之さんの「文献・絵図からみた和歌山城三の丸」、大木要さんの「和歌山城三の丸整備時の土地利用とその後の展開」や、城郭瓦の実態に迫る奥村薫さんの「和歌山城の鯱瓦」など計5編の論文を掲載、和歌山城研究の最新の成果が並ぶ。

 このほか、紀の川市貴志川町にある丸山古墳の出土遺物についての史料、那賀地方の考古学事情の紹介もある。B5判、100㌻。2160円。県立博物館で発売中。

(ニュース和歌山2016年12月3日号)