銀聲舎 子育て支援に寄付

 

 和歌山の景勝地や特産品をテーマにしたご当地かるた「ナグサトベ」。昨年12月の完成以降人気を集め、品切れとなっていたが、子育て支援活動に役立てるため、今月25日(日)に追加発行される。作成を手がけるNPO銀聲舎の松尾寛さんは「世代を超えて楽しみながら地元を学べるツール。好評だったかるたを地域貢献にもつなげたい」と意気込む。

なぐさとべカルタ 文化活動を支援する銀聲舎と同市伝統文化活性化実行委員会が連携し、文化庁の「文化遺産を活かした地域活性化事業」の補助を受けて作成。和歌山大学生約70人が、ぶらくり丁、布引大根、加太の鯛など題に合わせた読み札を考えた。1000部を市内の小学校や子育て支援拠点、一般に配布したところ、再版を望む声が多く寄せられていた。

 松尾さんは再版にあたり、かるたを通じた子どもの郷土学習に加えて、子育て支援に役立てようと考えた。初版は補助金の活用で無料配布したのに対し、今回は1000円で頒布することに。製作費など必要経費を除いた全額を寄付に充てる。

 支援先の一つで、学童保育を行う和歌山市の阪田由美子さんは以前、かるたに使われた市内の景勝地などを子どもたちと一緒に巡った。「現地の雰囲気を感じることで地元に興味を持つきっかけになりました。子どもたちの交通費などに活用できる」と喜ぶ。

 1080円。販売店は調整中だが地域にある書店に限ることで、地元店の応援に一役買おうと考えている。また、1月8日(日)にぶらくり丁で開かれる「ポポロハスマーケット」で体験会を開く。詳細は銀聲舎HP。

(2016年12月10日号掲載)