飛鳥時代、中大兄皇子のわなに掛かり、謀反を企てたとして海南市の藤白坂で処刑された有間皇子に迫るミュージカルと2つのウォークイベントが秋に開かれる。ミュージカルの脚本を担当する東道さんは「有間が生きた時代と、テロが横行し、世界でいつ戦争が起こるか分からない今は似ている気がします。平和のために戦うのは間違っていると、自らの命と引き替えに民を守った有間のメッセージを今の時代に伝えたい」と思いを込める。

 まずは海南・万葉の会ほかが11月3日(金)午後2時半、県民文化会館小ホールで開くミュージカル「有間皇子」。平和を祈り、戦うことなく旅立った有間と、彼の帰りを白浜で待ち続けたと伝わる姫の物語で、出演はかいなん市民劇団KCM団員ほか。1500円、当日2000円。

 前日の11月2日(木)と3日は熊野古道・万葉ウォーク。2日はJR海南駅を出発し、藤白神社境内にある有間皇子神社、有間の墓などを回る約8㌔、3日は「きのくにの歴史をたずねて」と題し、和歌山駅から太田城水攻め跡、首大仏がある無量光寺ほかをめぐる。両日で500円。9月30日締め切り。

 もう1つは、紀伊万葉ネットワークほか主催のウォークイベント「有間皇子の歩いた道」。10月7日(土)と8日(日)の1泊2日で、切目や岩代などを訪ねる。1万5000円、日帰りは500円。9月7日締め切り。

 いずれも希望者は、〒640・0302和歌山市永山83─5、東道さんへ。FAX(073・478・2711)、メール(kiga@silk.plala.or.jp)可。なお、ミュージカルの出演者を募集中。希望者は7月末までに東さんへ電話(FAX番号と同じ)。

(ニュース和歌山/2017年7月8日更新)