口や手足に発しんがでる夏かぜの一種、手足口病の感染者が急増し、7月2日までの1週間に和歌山県内であらかじめ定められた医療機関あたりの患者数が6・57人と、今年初めて警報基準の5・00を超えた。その後も患者は増え、16日までの1週間は11・40人と過去5年で最も多くなった。県健康推進課は「特効薬はない。重症化は少ないが、髄膜炎などを併発することもある」と注意を呼びかける。

 手足口病は、主に乳幼児がかかる病気で、手のひらや足の裏、口の粘膜に米粒大の水ぶくれができる。3人に1人が発熱するものの、それほど高熱にならないことが多く、大半は数日で治る。

 和歌山市が県平均より1週早く6月25日に7・78人と警報基準を超えた後、増加を続け、7月16日までの週は20・89人となった。岩出市と紀の川市は県と同週に8・25人となり、その後も警報基準を超えたまま。海南市は5月に一度8・00人となった後、増減を繰り返し、直近は2・50人に下がった。

 県内では近年、2年に一度流行しており、同課は「手洗い徹底、タオルは共用しないといった感染予防を」とアドバイスしている。