ニット編み機メーカー、島精機製作所の新社長に就任する島三博副社長(55)が5月30日、和歌山市坂田の同社で記者会見し、「より創造力を発揮できる『考える集団』にしていきたい」と意気込みを語った(写真)。

 「7、8年前から社長就任の打診があった」という三博副社長。事業の主力である横編み機事業について「業績は好調だが、攻めあぐねている国がある。販売強化を図る」。また、新分野についても「メディカル、交通関連などライフスタイル全般にかかわる分野でも我々の技術が応用できる。さらなる技術開発を進める」と意欲をみせた。

 会社のこれまでについて、島正博現社長(80)にふれ、「『天才』とも『紀州のエジソン』とも呼ばれる現社長のカリスマ性に頼るくせがあった。島精機は技術開発、創造力がすべて。全員が一丸となってチャレンジする創造力のある会社を目指す」と強調した。

 最後に「私の代になり、和歌山を出ていくようなことはないが、工場は効率化を図りたい。和歌山に踏ん張って頑張りたい」と述べた。

 三博副社長は日本大学理工学部を卒業し、1987年に同社入社。主にデザインシステムの開発に携わり、システム開発部長、常務取締役などを歴任。6月28日の株主総会後に正式に社長に就任し、現社長で創業者の正博社長は代表権のある会長職に就く。

(ニュース和歌山/2017年6月10日更新)