おはなし一輪
七夕の再会
       
 七夕の7月7日と8日、まちづくりに関するワークショップを受講した仲間10人と「好きです!かいなん〜七夕オープンカフェ」をJR海南駅前で開きました。おかげさまで800人のお客さんが足を運んでくれました。
 この催しについてニュース和歌山6月27日号で紹介してもらいました。取材の日、実行委の4人が笹を飾り付けているところを写真に撮ってくれると聞いていました。「何を着ていこう?」と悩んだ結果、ある願いを込めて裂織(さきおり)のポンチョを選びました。
 このポンチョは約10年前に知り合った友人、堀内良子さんがつくってくれたものです。和歌山近鉄百貨店で堀内さんの作品展が開かれていて、「おしゃれな服ですね」と話したところ、プレゼントしてくれました。
 これを機に、私の両親が営むバッグ店の一角で堀内さんの作品を紹介させてもらうことになりました。互いに娘を持つ母だったこと、堀内さんの娘さんと私の妹が同じ名前だったこともあり、すっかり仲良くなり、家族ぐるみのつきあいがしばらく続きました。
 その後、堀内さんの娘さんが結婚され、また2人とも忙しくなったことも重なり、会えなくなりました。私は海南市、堀内さんは和歌山市川辺で、会おうと思えばすぐにでも会える距離ですが、それが逆に「いつでも会えるだろう」となり、連絡を取らないまま7年が経過しました。「久しぶりに会いたい。彼女の作った服を着て新聞に載れば、連絡があるかもしれない」。そんな思いで選んだのがこのポンチョでした。
 記事掲載の2日後、近所を歩いていると、前方に懐かしい顔を見つけました。間違いありません、堀内さんです。願い通り、記事を見て訪ねてきてくれたのです。堀内さんも「ずっと会いたかったんよ」と話していました。互いに何かきっかけがほしかったのでしょう。その日はわずか1時間でしたが、近況を報告しあい、オープンカフェ初日にも足を運んでくれました。
 織り姫と彦星が1年に1度だけ会うことができる七夕。その日のイベントがきっかけになった再会---。短冊には書きませんでしたが、願いってかなうものなんですね。(海南市 東美智)

写真=ポンチョを着る東さん()と、堀内さん