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水墨画を独学で始めてから30年以上経ちます。仏画や禅画も本などで学びました。1991年に水墨画「野の会」を立ち上げ、みなさんと一緒に書画に励んできました。素直な風のように心眼で物事を捉え、空気や香り、音など見えないものを書きたいとの思いを込め、画号は「素風」。今までの作品は1500点以上にのぼるでしょうか。3年半前脳出血で倒れ、入院しました。それ以来足が思うように動かなくなり、皆さんに絵を指導することもできなくなりました。しかし「いくつになっても意欲があるうちは、老いることはない」というのが私の信念。生活の上でもできることはやって、作品も書き続けています。 今年(2007年)9月末、手袋やさきいかを筆代わりに書を書く人をテレビで見ました。私も筆以外でも書けるんではないかと思い、10年以上前から割り箸や爪で書いていました。その番組を見てから、きっとこんなもので書く人はいないだろうという素材を使って作品を作りはじめました。こより状にした紙、荷造りひも、干し大根、柿の葉など、思いつくものは全て。中でもやりがいがあるのはパンの耳。水分を含むとすぐに溶けるので、素早く仕上げねばなりません。素材ごとに味のある作品ができあがります。 デイサービスに行くと、「もうしんどいわ」とか「もう年やし…」といった声をよく耳にします。そんなみなさんの励みになればと「87歳の僕でもこんなことができるんやで」と、作品を持っていきました。すると職員の方が壁に貼ってくれました。持参するごとに掲示数は増えていったのですが、4月ぐらいから減り始めました。すると「この絵もらってええ?って言うていろんな人が持って帰るんよ」と職員さんが教えてくれました。私の絵から何か感じてもらえたのなら、本当にありがたいことです。 100歳の時に大勢の人の前で達磨大師を書き、今後30年間絵と書を続けるのが目標です。人がなんと言おうとかまいません。いつも「生涯初心」。意欲や前向きさがより多くの人に伝わればと、これからもいろんなことに挑戦し続けようと思います。(和歌山市 藤田晴雄) 写真=目標は今後30年間絵と書を続けること |
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