ママが主役の子育て広場
生姜商品開発で起業も

 子育て中の母親が趣味や特技を生かし、楽しみながら子育てに取り組むスペース「おしゃべり広場ホッピング」が10月3日、和歌山市園部にオープンした。和歌山特産の生姜を使った商品開発で子育て世代の社会参画を応援する。代表の上田茜さんは「子育てママが主体的に活動することで、家庭から地域、地域から社会へとステップアップする経験につながる。和歌山の子育て環境をもっと面白くする拠点にしたい」と話している。
育児期間 キャリアアップに

 和歌山は地方議会議員に占める女性の割合が10%未満、市町村長は0%。女性の就労率は45・7%と全国45位で「男は仕事、女は家庭」との意識が根強い。
 2009年に出産のため自動車販売店を退職した上田さん。出産後、子育て支援団体が運営する施設を利用したが、皆で集まって遊んだり講座を受けたりと受け身でいることに疑問を感じた。母親がもっと自分たちの趣味や特技を生かしながら子育てが楽しめないかと考え、友人の三家映子さん、前田志穂さんと共にホッピングを開設した。
 レストランに使っていた空き店舗を改装し、育児や趣味について語り合うカフェ、子どもたちが遊ぶスペースを設けた。開くイベントはここに集う母親たちの得手を生かしたものばかり。歯科衛生士だった母親は子どもの歯磨き講座、小さくなった服を販売したい母親はフリーマーケットを企画する。このほか、趣味のカラーセラピーや育児に役立つ子育てセミナー、ファイナンシャル・プランナーを招いて教育資金について考える講座など多彩だ。カフェの一角では、個人が作った手芸品やポストカードを販売し、自己表現の発表の場として利用できる。
 2歳の娘を連れて利用する中井智美さんは「飲食禁止の施設が多いので、子どもを食べ物であやしたりできないのですが、ここではできる。オーナーさんが同じお母さんなので相談もしやすい」、2歳と4歳の子をもつ重安美織さんは「大人がくつろげるカフェと、子どもが遊ぶスペースの両方があるので、友達同士でも来れるのがうれしい。一般に開かれている講座ではカバーできないお母さん目線の企画がありがたい」と喜ぶ。
 さらに、社会とのつながりを深め、育児後に社会で活躍できる経験が積めるよう、起業にも乗り出す。地元特産の生姜を利用した商品開発に取り組み、「子育てが一段落した母親にとって、急に社会に復帰するのはハードルが高い。イベントを自分で企画したり、生姜の商品を売ったりする経験が社会復帰への訓練になる」と上田さん。
 生姜の商品開発は、内閣府の社会的企業創業支援ファンドの支援を受けて実施。約20人の母親が「I ラブ しょうが部」として集まり、生姜シロップやジャム、粉末生姜などを開発した。カフェで販売し、感想を聞いて工夫を重ねる。現在はそれらを活用したレシピを募集しており、商品の販売促進につなげる。
 上田さんは「出産を機に趣味を諦め、子育て期間をブランクとして捉えがちですが、キャリアアップの期間として捉えてほしい」と話している。
 午前9時半〜午後4時。日祝休み。10月下旬から水曜限定でランチを開始。水曜以外は弁当持ち込み可。ホッピング(073・496・2461)。活動やイベントの詳細はHP(「おしゃべり広場ホッピング」で検索)。

ニュース和歌山2011年10月15日号掲載