おしえて! マイドクター 
2007年2月10日号より
質問内容
回答者
 慢性的な肩こりと歯のかみ合わせ 大阪大学名誉教授日本咬合臨床研究所・丸山剛郎所長
 《トクホ》って何? 今村病院 栄養士・阿波智巳先生
 花粉症の季節、目の痒みが心配 吉村眼科・吉村利規院長
 甲状腺ホルモンの病気について 富田病院  内科専門医・冨田敬子先生
 インスリンって何? なおや内科クリニック・山本尚哉院長
 1年中悩まされている「くしゃみ」「鼻水」 おく耳鼻咽喉科・奥雅哉院長
       
        
Q 慢性的な頭痛や肩こり。歯のかみ合わせが関係しているとききました

 普段から、肩こりや頭痛がひどく、今まで様々な市販薬などを使ってみましたがあまり効果がありませんでした。知人より、歯のかみ合わせの異常が原因ではといわれましたが、どういった治療があるのでしょうか?

 A 歯のかみ合わせの異常が原因の一つだと考えられます

回答者
歯科
大阪大学名誉教授
日本咬合臨床研究所
丸山剛郎所長
 頭痛・首筋のこり・鼻炎・顎関節の症状・顎の位置が不安定・肩こり・背中の痛み・四十肩・五十肩・腰痛・目のかすみ・耳鳴り・難聴・手足の冷えやしびれ・凹脚・杖がないと歩けない・顔の肌荒れ・腹部膨満感・便秘・下痢・心悸亢進(こうしん)・低血圧・高血圧・生理痛・生理不順・昼間眠い・疲れやすい・姿勢が悪い・歩き方がおかしい・鬱(うつ)…これらの症状は「不定愁訴(ふていしゅうそ)」とよばれています。内科や外科に行っても原因がわからず、不快症状や痛みが続き、あきらめてしまう人が多いです。
 私は、大阪大学歯学部教授時代を通じて、長年にわたる多くの研究と臨床から、これらの原因がかみ合わせ《咬合(こうごう)》の異常にあるのでは?と考えました。
 そして、退官後は、日本咬合臨床研究所の全国各地におけるセンターや研修会で、たくさんの患者さんや、歯科医の方々を通じての臨床経験をしました。
 そうしてその理論を、全身の健康とのかかわりから確立した新しい咬合理論「全身健康咬合」と名づけたのです。
 さらにそれを臨床に生かす診査・診断・治療を「丸山咬合療法」として完成させ、今日多くの患者様に実践しております。
 肩こりなどの不定愁訴にお悩みの方は、一度かみ合わせの治療をしてみてはいかがでしょう。
 ただし、かみ合わせの異常は、あくまでも諸症状の原因の一つです。最終的な治療方法については、医師とよく相談してください。 
      
Q 自宅で食事療法をしています。最近よく聞く《トクホ》とは何ですか

 66歳男性、糖尿病です。毎日3食カロリー計算をし、食事療法をしていますが、続けられる自信がありません。意志の弱い私にも、継続できる良い方法はありますか?最近耳にする《トクホ》という食品が良いと聞きましたが…

 A 健康への効用や安全性を証明され、表示された食品です

回答者
栄養士
今村病院
阿波智巳先生
 《トクホ》とは、正式には特定保健用食品といいます。「身体の調子を整える」などのはたらきがある成分(=「関与する成分」)を加工した食品で、効果や安全性が動物やヒトなどへの試験で科学的に証明され、健康表示を厚生労働大臣が許可した食品です。
 食品には生命維持のための一次機能(栄養)、食事を楽しむという二次機能(味覚)、そして体調のリズム調節や生体防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などの健康を維持する三次機能(体調調節)があります。
 《トクホ》は、食品の持つ、この三次機能(体調調節)に注目し、長年のアンバランスな食生活によってもたらされる『生活習慣病の危険要因(リスク)の低減・除去』に役立つように工夫された食品で、健康に対してどのような機能をもっているかを表示しています。
▲特定保険用食品《トクホ》のマーク
 ただし、『おなかの調子を整える食品』『血糖値が気になり始めた方の食品』などの健康強調表示がなされているものの、《トクホ》はあくまで食品なので、摂取したからといってすぐに効果が上がるというものではありません。
 現在、糖尿病をはじめとする多くの生活習慣病の患者さんが食事療法に取り組んでいます。無理なく継続できて、少しでも意欲を高めてくれるもののひとつが《トクホ》です。一般の食事にプラスして考えることで、心理的な負担を軽くすることができます。
 《トクホ》は、スーパーやドラッグストアなど、どこでも購入でき、気軽に食事療法に取り入れられる食品です。反面、服用している薬剤へ影響を及ぼすこともあるので、どのような栄養成分で構成されているのかしっかりと確認して下さい。
 大切なのは、患者さんの励みや救いとなり、やりがいにつなげて食事療法の継続にうまく利用すること。
 何が自分に適しているのか等、迷ったときは栄養士や販売店に相談してみましょう。
           
Q 花粉症の季節が近づき、今年も目がかゆくならないか心配・・・

 A 予報では、今年の花粉飛散量は減るそうですが、
早めに眼科を受診して予防治療を受けて下さい

回答者
眼科
吉村眼科
吉村利規院長
 昨年の夏の天候から、今年のスギ花粉の飛散量は少ないとの予報が出ています。
 しかし、毎年スギ花粉による花粉症で悩まれている方は、早めの〈予防〉〈治療〉が肝心です。
 花粉の飛び出す2週間ほど前から、かかりつけの眼科を受診して、抗アレルギー点眼薬の処方を受けて、予防治療をすることで、症状を軽くすることができます。
 花粉に触れないように、マスクや防護めがねを使用するのもおすすめです。普通のめがねをかけるだけでも効果があるので、普段コンタクトレンズを使用しているひとは、この時期だけ、めがねに変えてみてはいかがでしょう。
 また、外出から帰ったら、服についた花粉を落とし、洗顔、手洗い、人工涙液の点眼などで、花粉を除去するように心がけて下さい。
        
Q 甲状腺ホルモンの病気にはどのようなものがありますか

 A 体重が減る、手が震える、体の冷え、乾燥…ホルモンの状態により、症状は様々です

回答者
内科
富田病院
内科専門医
冨田敬子先生
 甲状腺とは首の前にある臓器で、普通は触れることはありません。触れられる場合は、なんらかの病気を持っているおそれがあります。
 甲状腺は、全身の新陳代謝に関わっており、ホルモンは多すぎても少なすぎてもいけません。
 ホルモンが多すぎると、食べても体重が減る、手が震える、動悸がする、年中暑がり汗をかく、などの症状が出ます。
 逆にホルモンが少ないと、体が冷えたり、皮膚が乾燥したり、便秘、無気力、物忘れ、眠気、むくみといった症状が出ます。うつ病や「怠けている」と思われることも少なくありません。
 甲状腺ホルモンの異常による病気は、このように様々な症状があるため、他の病気である可能性も高いです。ホルモンの量は採血でわかります。思い当たる症状のある方は医療機関で相談してください。
        
Q インスリンって何ですか?糖尿病には不可欠ですか?

 A インスリンとは、すい臓から分泌される血糖値を下げる唯一のホルモンです

回答者
内科
なおや内科
クリニック
山本尚哉院長
 糖尿病は、合併症(眼、神経、腎臓、動脈硬化等)を予防するために治療を継続しなければなりません。インスリン療法は、その治療法の一つで、自分で腹部や大腿部に薬剤を注射します。インスリンが全く、あるいはほとんど分泌できないタイプの方や、妊娠中の方、内服薬のみでの管理が困難な方は、インスリンによる治療が不可欠となります。しかし現在では、多種のインスリン製剤が開発され、低血糖発作におびえず、自分の生活に合わせたインスリン療法が可能になってきました。また、自分のインスリンが充分に分泌されている方は、食事・運動療法に励み、ダイエットに成功すれば、内服薬への変更も不可能ではないと考えられます。主治医との相談の上ではありますが、より苦痛が少なく、かつ良好な血糖値を得られる方法を選択してください。
       
Q 一年中「くしゃみ」「鼻水」に悩まされています

 A 通年性アレルギー性鼻炎と思われます。まずは生活環境の改善から始めましょう

回答者
耳鼻咽喉科
おく耳鼻咽喉科
奥雅哉院長
 アレルギー性鼻炎には、春先によく話題になるスギ花粉症のように特定の季節だけ症状が現れる「季節性アレルギー性鼻
炎」と、季節に関係なく一年中症状が現れる「通年性アレルギー性鼻炎」があります。アレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)は、花粉のほかハウスダストやダニなど様々です。治療の中心は、生活環境の改善によるアレルゲンの除去・回避と、薬物療法となります。減感作療法(特異的免疫療法)や手術療法(レーザー[鼻]治療法)は状況に応じて行われます。 
         
            
※ニュース和歌山本紙での、次回掲載は4月14日土曜日の予定です。お楽しみに!