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上の絵は、和歌山城の西入口、追廻門(おいまわしもん)付近の約160年前の風景です。
左上の門は、馬の練習場、追廻しに近いことから追廻御門(おいまわしごもん)といいます。お殿様が普段生活している二の丸御座(ござ)の間から南西の方向、裏鬼門にあたるため、門全体が赤く塗られました。くぐり戸だけを開けた門の前には「下馬」と記した立札があり、藩士はここで馬や駕籠(かご)をおりて登城しました。お供の下級武士たちは屋根に槍をもたせかけ、待合所で腰掛けて待機しています。
ここはお城の内郭へ入る門前ですが、武士のほか、大きな風呂敷包みを担ぐ人、ふり売りの魚屋、落ち葉をかき集める子ども、犬と戯れる幼児や艶やかな着物の女性など、様々な人たちがみえます。中央の大きな人物は力士でしょうか? その手前の小僧が持つ手提げから大きなタイを鷲づかみにして飛び去るトビ、見上げる人たちの表情がユーモラスです。(和歌山市立博物館学芸員 額田雅裕) |