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上の絵は、和歌山城三の丸の西側にあった西外堀付近の約160年前の真夏の夜景です。
右上の橋は西外堀に架かる湊橋で、夕闇の中に湊橋御門がみえます。背景の松林は、西外堀沿いの土塁(どるい)に植えられたものです。内川(市堀川)に架かる寄合橋の西詰から南へ西外堀に沿っては、湊片原(みなとかたはら)と呼ばれる片側町がありました。そこは文化年間に昌平河岸(しょうへいがし)と改められ、商家が建ち並び、夏には夜店も出て、夕涼みの客でにぎわいました。西外堀にも屋形船が出ています。
河岸には扇子、団扇を並べた「萬小間物所」、「名物いくせもち」の店、提灯に「松風亭」と記した茶店等があります。通りには子どもの手を引く親子連れ、浴衣の女性、団扇や扇子を手にした町人や武士の姿がみえます。中央右には「勧進元」の提灯を手に持ち、触れ太鼓を打ち鳴らす5人組が練り歩き、あす城下町で相撲の興行があることを知らせています。(和歌山市立博物館学芸員 額田雅裕)
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