《回答者》
◆リハビリテーション科
今村病院 リハビリテーション部
理学療法士
溝渕 智也先生

 フレイルとは「年齢を重ねることで身体機能や認知機能が低下し、健康と要介護の中間に位置する状態」を指します。主な原因には運動不足があります。左の表はフレイルの評価基準で、3つ以上当てはまるとフレイルに該当されます。

 フレイルになると骨がもろくなり、筋力の衰えによって手足が上がりにくくなり、転びやすくなります。そのため、わずかな衝撃でも骨折につながる危険があります。また免疫力が低下してカゼが治らず肺炎に進むこともあります。

 進行を防ぐには、日常生活に運動習慣を取り入れることが大切です。例えば、①座ったまま膝を伸ばしたり、太ももを上げる②立ったまま爪先や踵を上げる、など軽い運動から始めるのがおすすめです。毎日の生活で体を動かす機会を増やすことで、身体機能の維持に加え、人との交流や家庭での役割を担うなど社会参加にもつながります。  

 フレイルの基準に当てはまり、不安のある方はお近くの病院にご相談ください。

(ニュース和歌山/2025年9月21日更新)