《回答者》
◆外 科
楽クリニック
藤田 定則院長

 排便時に出血すると心配になりますが、市販の注入軟膏などを使って出血が止まると安心し、そのままにしてしまっている人は多いようです。軽度の痔による出血は、市販薬を用いるとともに、便通習慣を整えたり、日常生活を見直したりすることで改善します。

 しかし、進行した痔や慢性的な裂肛が原因の出血は、市販の軟膏では治らず、手術が必要になります。注意したいのが、出血で受診した人に、ポリープや大腸がんなどが見つかる症例があることです。出血には、他の病気が隠れていることも多いですので、特に40歳以上の方には2~3年に1度の大腸内視鏡検査をお勧めします。

 便への血液混入の有無を調べる便潜血検査は毎年必要でしょう。また、限定的ではありますが、10~30代の若い世代でも悪性疾患を認めることがあります。真っ赤な血が痔からの出血とは限りません。早期の大腸がんであれば、内視鏡手術で切除すれば完治します。出血が時々であっても長期間続く場合は、消化器外科や肛門科などを受診しましょう。

 診察や大腸内視鏡検査は億劫(おっくう)に感じがちですが、受診しなかったことを後悔しないためにも、ぜひ医療機関に足を運んでください。

(ニュース和歌山/2026年2月1日更新)