《回答者》

◆乳腺外科

さくらい乳腺外科クリニック

日本乳癌学会認定 乳腺専門医・医学博士

櫻井  照久院長

 

 乳がんの症状には、しこり、腫れ、へこみ、ひきつれ、乳頭分泌、乳頭の変形、ただれなどがあり、最も典型的な症状は「痛みのないしこり」です。さらに、乳がんはその性格よって、ゆっくり成長するものもあります。ご質問者様の場合、早めの診察が必要と思われます。

 女性の乳がん罹患率は近年増加を続け、30~64歳の女性では死亡原因のトップです。

 しかし、治療法が進歩し、早期発見できれば、ほとんどの乳がんは治る時代となりました。

 早期発見のためには、セルフチェックも大切です。イラストのように鏡の前で手を上げてへこみやひきつれがないかどうか、また、手で胸をなでるように触ってしこりや乳頭分泌の有無を調べます。入浴時に定期的に行うと良いでしょう。

 40歳頃になったら定期的にマンモグラフィー検査を受けることをおすすめします。もちろん年齢にかかわらず、気になる症状があれば乳腺外科を受診してください。

(ニュース和歌山2020年6月27日号掲載)