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 カナダのトロントから芸術の都、フランスのパリへ降り立ち、3ヵ月でフランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、イタリア、ギリシャの7ヵ国、約4000㌔を駆け抜けました。

 旅行には移動費、食費、宿泊費などが必要ですが、特にヨーロッパは物価が高く、長期旅行者の頭を悩ませます。僕たちは自転車なので移動費はタダ。食を自炊、住をキャンプで節約し、ヨーロッパを満喫しました。

 ヨーロッパの外食はとても高く、日本の外食産業の素晴らしさを感じました。ベルギーの観光地ではスープ1杯1000円という値段に驚かされました。しかし、スーパーではその地域の食材が日本よりも安く手に入ります。例えば、フランスのワイン、生ハム、チーズ、ドイツのソーセージ、イタリアのパスタなどです。フランスでは、たくさんの生ハムをぜいたくにフランスパンに挟んで食べました。ヨーロッパはEUが発足して以来、国境があってないようなものですが、食の国境は明確です。道中、美味しいパンが食べたくなり、ドイツからフランスに寄り道をすることもありました。

 ホテルの値段が高い一方、キャンプ場は安く泊まれます。日本と違いヨーロッパのキャンプ場は、小さな街から大きな街まで探せば多く見つけられ、設備のバリエーションも豊富です。ただし、場所によってはトイレに便座やトイレットペーパーがなかったり、3秒で止まるボタン式のシャワーだったり、シャワーのお湯が出なかったりと、ある程度の慣れが必要です。

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 また、国によってもキャンプ場の雰囲気が異なります。フランスでは仲良くなった方にワインについてレクチャーされ、共に泥酔し、イタリアでは出稼ぎのアフリカの子供たちと過ごし、ギリシャではリゾートを満喫し…。節約を目的としたキャンプ生活がいつの間にか出会いと経験の場になっていました。中でも、オランダの小さな牧場にあったキャンプ場は面白く、朝は鶏に起こされ、昼は馬やロバの扱いを教わり、木の実を食べて過ごしました。

 自転車旅行は、寄り道したり、居心地の良い所に長居したり、日本人初の所に泊まれたりと、節約しながらも普通の旅では味わえない経験ができます。

写真このページ上から=フランス人女性(左)とワインで交流、安価で泊まれるキャンプ場

(ニュース和歌山2014年9月20日号掲載)