2年ぶりの赤ちゃん、その名は…

 今回はペンギンのヒナについてです。当園のフンボルトペンギンのペア、オスの〝ハツ〟とメスの〝ココ〟の間にヒナが産まれています。2年前に生まれたメスのワコ以来で、誕生日は4月8日です。

 ふ化してからはもちろん、ふ化するまでも飼育員の間には常に緊張が走っていて、親にできるだけ刺激とストレスを与えず、卵を温めることに専念してもらっていました。

 ハツとココは、2羽で交代しながら大切に卵を温め続けていました。無事にふ化した後も、これでもかというほど可愛がって育てています。そのせいで、ヒナを守るため他のペンギンに攻撃的になってしまうことも…。一方、まだまだ落ち着きがなく好奇心の塊であるワコちゃんは、何度もヒナを見に行き、そのたびに怒られ、それでもめげずに見に行き、また怒られ…を繰り返しています。実はこの行動、2年前ワコちゃんがまだヒナだったころ、姉のハコちゃんがしていて、懐かしさを感じると同時に、今ではさほど興味がなさそうにしているハコを見て、「大人になったなぁ…」としみじみ感じました。

 さて、今回産まれたヒナの名前は、お客様からの応募により〝ハル〟に決定しました。4月生まれらしい素敵な名前になりました。オスかメスかはまだ分かりません。

今回の担当:早川飛華さん

 今や体は大人のペンギンとほぼ一緒で、エサのアジも同じサイズのものを食べており、みんなに混じってプールを泳いでいます。そのためよく「どの子がハル?」と聞かれるのですが、体の色は灰色、フンボルトペンギン特有の胸の黒い帯状の模様はまだ目立っていないので、どの子がハルか分かりやすいと思います。ぜひじっくり観察して、大人との違いを見つけてください。

(ニュース和歌山/2023年8月19日更新)