30代男性です。デスクワークの機会が増えてから、首が痛くなることが多くなりました。自分で何となく首の後ろを揉んだりもしているのですが、気休め程度にしかならないです。最近だと肩も痛みが出てきました。何か予防法や改善法はありますか?


《回答者》
◆リハビリテーション科
今村病院
リハビリテーション部

作業療法士
木村 翔先生

 デスクワークでは同じ姿勢を長時間続けることが多くなります。イスに座っているときの姿勢が悪いと、首や肩の筋肉が緊張し、血行が悪くなって痛みやコリを引き起こす原因になります。

 痛みが出てきたときに「いずれ痛みも引いてくるだろう」と何もせずにいると、「ストレートネック」や「巻き肩」になってしまい、慢性的な痛みとして残ってしまう場合もあります。

 首や肩の痛みの改善や予防には、座っている時の姿勢を整えることと、こまめな休憩と休憩中のストレッチを心がけることが大切です。

《1》姿勢の改善

【モニターの調整】

●モニターの高さを目線に合わせる

●高さが低いと首を曲げた状態が続き、肩や首に大きな負担をかける

●首に負担がかからない角度に調整する

【イスとデスク環境の調整】

●イスの高さを調節し、足の裏が床にしっかりとつくようにする

●マウスやキーボードの位置を調節し、腕が伸びすぎないようにする

 これらの小さな改善も、肩や首の負担を軽減し、痛みの改善や予防につながります。最初からすべてを心がけるのは大変なので、1つずつできるところから改善してみてください。

《2》ストレッチで改善  

 首や肩、背中を伸ばすストレッチを行うと、痛みやコリを改善する可能性があります。首や肩の痛みは背中から腰にある筋肉からくることが多いため、そこをほぐすストレッチが効果的です。

【簡単な肩のストレッチ(図Ⓐ)】

①座った状態で背筋を伸ばし、リラックスします

②肩をゆっくりと引き上げます

③肩をゆっくりと下げます

※この動作を1~20回ほど、体に無理がない程度で行ってください。  

もし痛みが長期間続いているようであれば、他の原因も考えられますので、お近くの専門医にご相談ください。

(ニュース和歌山/2025年7月27日更新)