福外科病院 左下腹部 腫れ

《回答者》
◆消化器外科・一般外科
福外科病院
消化器外科専門医
大腸肛門病専門医
消化器病専門医
福 昭人院長

 肛門の病気には、いぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)、痔ろうがあります。いぼ痔は肛門の血管がうっ血して腫れる病気で、排便時の出血や肛門からの脱出がみられます。切れ痔は硬い便で肛門の皮膚が切れ、排便時に強い痛みを伴います。痔ろうは肛門周囲の感染により膿の通り道ができ、自然治癒は、ほぼありません。

 働く世代では、長時間のデスクワークや立ち仕事、忙しさによる排便の我慢、外食や不規則な食生活、ストレスなどが重なり、肛門疾患を起こしやすくなります。便秘や下痢を繰り返すと切れ痔を生じ、無理ないきみで痔核が悪化することも少なくありません。市販薬で一時的に症状が治まっても、生活習慣が変わらなければ再発を繰り返します。

 高齢者は、筋力低下や慢性的な便秘が影響し、出血や脱出を伴う痔核が進行することがあり、注意が必要です。

 予防は規則正しい排便習慣です。水分と食物繊維をとり、便意を我慢せず、排便時に強くいきまない、トイレに長く座らないことが大切です。肛門科の診察は配慮された環境で行われ、受診は恥ずかしいことではありません。忙しい働く世代こそ、早めの相談が治療と予防につながります。

(ニュース和歌山/2026年1月31日更新)