茶道を通じて日本の伝統文化にふれようと、海南市椋木の中野上小学校6年生24人が6月22日、基本の所作を学ぶ割りげいこに挑戦した。6年の橋本獅雫(ししな)くんは「お辞儀やお茶の飲み方、一つひとつが複雑で難しかった。人に対する礼儀が大切だと思いました」と笑顔を見せていた。

 裏千家茶道教授の橋本宗雪さんを先生に、学校近くの中野上公民館にある和室で体験。正座や歩き方、畳に手をつき、頭を下げる「真・行・草」の3種類のお辞儀、ふすまの開け方といった和室での立ち居振る舞いを学んだ。

 この後、旬のびわの形をした和菓子を、「ちょうだいいたします」と一礼して手に取り、実際に茶をたてて味わった。広がる茶の香りに、子どもたちは「抹茶アイスみたい」、「(粉末の茶がある)寿司屋と同じ香りがする」と声を弾ませていた。

 6年の辻中陽菜さんと硲汐梨さんは「ずっと正座をするのがつらかったけれど、最後にシャカシャカと泡立てるのが面白かった」と笑顔。指導した橋本さんは「茶道はお茶や人、時間との一生に一度の出会いである一期一会を大切にします。今日のことを忘れず、お辞儀やあいさつがきちんとできる子に育ってほしい」と話している。

写真=橋本宗雪さん(右)から本格的な所作を習った

(ニュース和歌山/2018年6月30日更新)