3月8日、県大会開催
けん玉世界王者の小学校教諭、向井智哉さん(写真)が所属する日本けん玉協会和歌山支部が昨年9月、『誰でも10分でできるけん玉活用術 50選』を日本橋出版から出版した。けん玉から、「非認知能力」と呼ばれる、物事に取り組む姿勢や行動力を育むための指南書。向井さんは「学校やけん玉教室で伝えてきたコミュニケーションの大切さをまとめた一冊です。医療や介護の現場でも参考にしてもらえたら」と話している。
向井さんは和歌山大生だった22歳のころ、教員採用試験で自己アピールできる特技を身につけようと、子どものころに得意だったけん玉を本格的に始めた。1日8時間の練習で、2カ月で初段、2010年には競技を始めて1年5カ月と、史上最速で最高段位の6段を取得。19年には世界けん玉道選手権大会を制し、頂点に上り詰めた。
現在は競技人口を増やそうと、SNSでの動画配信や、毎週土曜に開くけん玉教室で、小学2年から40代までの指導に当たっている。
本には技の紹介や紙コップを使ったけん玉の作り方のほか、競技を通じて培う粘り強さ、自制心など、非認知能力の向上について著した。「技が上手くいかない時はどうすればいいか、上級者にコツを聞いたり、2人で完成させる技で呼吸を合わせたりと、社会で必要なコミュニケーションスキルを収録しています」と自信を見せる。
A5判、155㌻。1650円。
また、3月8日㊏午後2時から、和歌山市松江北の河西コミセンで「県けん玉道選手権大会」が開かれる。初段以上が参加できるオープン部門をはじめ、入門、初級、中級、上級がある。向井さんは、「この日の体験会で試してもらえれば、腕前に合う技を教えます。頑張った成果を実感しやすいのがけん玉の魅力。大会を機に、生涯楽しめる趣味に」と願っている。
詳細は「けん玉道選手権大会 和歌山」で検索。
(ニュース和歌山/2025年3月1日更新)