地元の美味 歌詞に乗せ
♪ドンドンドン、ドドンドドン 美味しいものがいっぱいや♪ にぎやかな太鼓やお囃子に乗せて、安田大サーカスのHIROさんが地元のごちそうを歌い上げる『和歌山音頭』が7月、誕生した。作詞作曲は由良町出身のシンガーソングライター、藪下将人さん。ともに芸能生活25年、異色の初コラボによる新たなご当地ソングだ。「和歌山の〝好き〟がいっぱい詰まっています。みんなで歌って踊って、地域が活気づけばうれしい」と声をそろえる。
和歌山市生まれのHIROさんは、2001年に東京で芸人デビューした当初から「いつかは戻って、ふるさとを盛り上げたい」と考えていた。8年前、病気をきっかけに拠点を故郷に移した際も、「帰れてラッキーと思いました」。ところが、人口が年々減少し、幼いころ感じていた〝街のワクワク感〟が乏しくなっていることに気がついた。「自分にできることは何だろう」。番組出演で知り合ったテレビ和歌山のプロデューサーに相談したところ、藪下さんも加わり、「歌を作ろう」と構想がスタートした。
「HIROさんといえば、和太鼓をたたく持ちネタの『どーん、どーん、 どーん!』。また、大きな体が祭りやぐらを連想させることから、音頭に決めました」と藪下さん。歌詞には梅や桃、マグロ、和歌山ラーメン、しょうゆなど県下の美味とともに、作物や生産者に感謝する「ありがとう」の言葉が並ぶ。耳になじむメロディーは、つい口ずさみたくなる親しみやすさにあふれている。
「歌が苦手」と汗をかくHIROさんだが、「よく響くいい声」と好評。ミュージカル女優の柳橋さやかさんが振付を考案したミュージックビデオも完成した。フルバージョンはテレビ和歌山公式ユーチューブで公開中。
「『和歌山音頭』は、みんなに笑顔と元気を届ける曲。職場や身近な集まりなどで聴いてもらい、『きょうもがんばろう』と思ってもらえれば」とHIROさん。藪下さんは「歌と踊りは平和の象徴。また、和歌山の『和』は平和の『和』に通じます。この歌で皆が楽しく、幸せを実感してくれることを願っています」と話している。
(ニュース和歌山/2025年7月26日更新)



























