NPO法人 「みんなで、はーとtoわん」
外出が困難な障害者の移動を支援する「福祉有償運送事業」が9月24日㊌、和歌山市で初めてスタートした。
同事業は、公共交通機関の利用が難しい高齢者や障害者等を対象に、非営利法人等が有償で車での移送を行うサービス。道路運送法による登録が必要で、県内では橋本市や紀美野町、九度山町などで実施している。
和歌山市で運用を担うのは、同市北出島のNPO法人「みんなで、はーとtoわん」。理事長の北山尋唯さんは脳動静脈奇形に倒れた肢体不自由者で、20年前から「仲間の困りごとを解決したい」と、制度を勉強する傍ら行政に働きかけてきた。
この日は北山さんがハンドルを握り、利用第一号の阪本伸子さん宅に到着。同市木広町のふれ愛センターへ送り届けた。阪本さんは「車いすごと乗れるタクシーは台数が限られるので、今までは待つこともあった。これからは出かけたいときに行ける」と喜んでいた。
北山さんは「本当に移動に困っている障害者に限定した、いわば特別枠で認可して頂きました。安心して外出できる手段を提供できるようになりうれしい」と感無量の表情。「タクシーやバスといった既存の地域交通と共存しながら、『誰ひとり取り残さない移動手段』を広げていきたい」と前を向いている。
利用対象は、和歌山市肢体障害者協会会員かつ障害者手帳所持者で、名簿に記載されている方限定。初乗り400円、以降1㌔㍍あたり250円。詳細と予約は同法人(073・419・1821)。
(ニュース和歌山/2025年10月11日更新)


























