風土記学芸員がアドバイス
和歌山市紀三井寺の名草小学校で、生活道具や農具など〝地域の宝〟をそろえた「歴史資料館」の開設準備が進んでいる。かつて近隣住民から寄贈され、旧校舎で保管していた道具類を6年生59人が搬出。3月3日㊋の除幕式に向け、専門家の助言を受けながら陳列に磨きをかけている。
毛羽取り機や篩(ふるい)、撰果機、機織り、教科書、蛇腹カメラなど、明治前後から昭和に使われた約100点を、「飲食」「生活」「農業」「産業」「学校」の5つに分類。インターネットなどで調べた説明文を添えた。より見やすく伝わりやすい内容にしようと2月12日㊍、県立紀伊風土記の丘の学芸員を招き、展示のコツを教えてもらった。
田中元浩主査学芸員は、来場者の目線の大切さを伝え、「『ハンドルが回る』と書くなら、お客さん側にハンドルを向けて」「文字の大きさはできるだけ統一を」「説明文は見る人の目の高さに」と具体的にアドバイス。また、民俗学が専門の藤森寛志主任学芸員が「手作りの唐鋤(からすき)から、牛を使っていたことが分かる」「四角い和釘が使われているので、これは明治より前のもの」など、道具の背景をひもとくと児童たちは熱心に聞き入った。このあと、全員で資料を並べ直し、説明文を書き足した。
山﨑琉生さんは「今も動くものもある。実際に見てさわって、昔の道具に興味を持ってもらえたら」。立入あかりさんは「『こんな貴重なものがあったんだ』という驚きや発見がある資料館にしたい」と目を輝かせる。
田中学芸員は「地域の人々が長年学校に預けてきたという事実こそが歴史。子どもたちが自分たちのルーツを学ぶ上で、かけがえのない財産になる」と取り組みを賞賛。同校の岩本祐子校長は「単なる展示に終わらせず、郷土を愛する心を育て、受け継いでいく拠点にしたい」と話している。
除幕式には地域住民や保護者を招待。児童がガイド役となり解説する。
(ニュース和歌山/2026年2月28日更新)



























