橋本市のきのかわ支援学校生とその卒業生を中心につくるチーム。2013年に始まった全国知的障がい者スポーツ大会県予選で3連覇、昨秋の西日本大会では準優勝を果たした。森田吉城(よしき)監督は「特別に上手な選手はいないが、パスの精度など個人の技術が上がっている。全国大会では、勝ち星をあげられておらず、惜しい試合ばかりだった。チームワークでまずは1勝し、勢いに乗りたい」と話している。

 10、20代の知的障害がある約30人が所属。10年前の結成当初は、ボールがあるところに皆が集まっていたが練習や試合を重ねるうちに各ポジションの役割をこなせるようになってきた。

 チームのレベルを一気に引き上げたのは、昨春出場した全国大会。勝利をあげることはできなかったが、島田勇主将は「接触プレーが多く、精神面でタフになり、ラフプレーにめげないようになりました。練習への気構え、ボールを追いかける必死さが変わりました」。この経験が西日本大会準優勝につながり、「自信になり、皆のモチベーションが上がりました」と喜ぶ。

 今秋の紀の国わかやま大会に向け、堀田聖人(きよと)選手は「県代表としての意地を見せたい」。高1で日本知的障がい者サッカー連盟の日本代表候補に選ばれた経験があるゴールキーパーの小林達也選手は、「攻撃陣が安心して攻められるよう、ディフェンダーと連携して守りを固めたい」と意気込んでいる。

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 全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」(10月24日〜26日)に出場する県出身の選手やチームを土曜号で紹介します。

(ニュース和歌山2015年7月18日号掲載)