和歌山市 個人用カード作成

 自閉症や知的障害、聴覚障害など、意思を伝えることが難しい人のコミュニケーションをサポートしようと、和歌山市は、イラストを指さし伝える個人用の「Myコミュニケーションカード」を作成した。市障害者支援課の大久保政洋さんは「個人用カードは中核市初。積極的に使ってもらい、認知度を高めたい」と意気込んでいる。

 同市は、コミュニケーションが難しい来庁者に対し、窓口でボードを使い対応していた。この中で「一人ひとりに合わせたものを持ち歩いてもらえれば、あらゆる場面で活用できる」と考え、市聴覚障害者協会、障害児者父母の会ら7団体に協力を求め、個人携帯用を製作した。

 完成したカードは、「はい、いいえ」「トイレ」「お父さん」といったよく使う40種類に加え、個人に合わせて内容が変えられるよう、370種類の中から選ぶバインダー式。「耳が聞こえません。筆談してください」「卵にアレルギーがある」など個人の症状や、よく使う単語のカードを追加できる。英語、中国語、韓国語を併記し、外国人にも対応できるようにした。

 市障害者支援課、保健対策課の窓口で無料配布を始めたほか、災害避難所と市内の全小学校に配り、普及を目指す。大久保さんは「小学校の授業で扱ってもらい、子どものうちから知っていれば、大人になった時、カードを持っている人への手助けができるはず」と描いている。

 配布は同市に住むか通勤、通学する人対象。市障害者支援課(073・435・1060)。

写真=個人に合わせてカードを入れ替えられるバインダー式

(ニュース和歌山/2018年3月14日更新)