東日本大震災発生時、津波に襲われた宮城県石巻市で12月28日と29日、和歌山の青年5人がイベント「みかん狩り運動会」を開いた。和歌山の特産品を使ったレクリエーションで交流する年末恒例の取り組み。企画した和歌山県BBS連盟の高垣晴夫さんは「8回目の今回はみかんや活動資金の寄付が多く、困っている友人がいたら助ける、相談に乗るといった友情の大切さを感じました」と話している。

 和歌山市青年団体協議会メンバーが2011年、石巻市の仲間へストーブを届けたのが始まり。翌年から約1㌧のみかんを車に積んで訪れ、津波の被害を受けた上釜地区でみかん狩り運動会を開いている。今回はクラウドファンディングで、全国約40人から支援金19万円を集めた。

 上釜地区では幼児からお年寄りまで約80人が集まった。制限時間内に多くのみかんを運ぶリレー、ざるに盛ったみかんをフラフープで狙う輪投げなどを楽しみ、獲得したみかんを早速食べた。また、津波の影響で子どもが急減した鮎川地区で初めて開き、約30人と親ぼくを深めた。

 上釜地区の西條マサヨさん、阿部勝子さんは「年末の楽しみにしています。有田みかんは甘くておいしい」と笑顔。鮎川地区の遊佐慶紀くん(小4)は「運動会形式のみかん狩りは意外で面白かった。みずみずしくて甘いみかんがたくさんとれました」と喜んでいた。

写真=しゃもじリレーを楽しむ石巻の人たち

(ニュース和歌山/2020年1月11日更新)