50代の男性です。最近、歯磨きのたびに出血があり、口臭も気になっています。知人から、歯周病は全身にも悪影響を及ぼすと聞き、心配になっています。歯周病とはどのような病気なのでしょうか。
《回答者》
◆総合診療科・外科
貴志川リハビリテーション病院
西村 和彦院長
お口の中には多くの細菌が棲んでいます。歯と歯肉の境目の歯磨きが不十分だと、細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これを歯垢(プラーク)といいます。うがい程度では落ちません。放っておくと歯肉が炎症を起こして赤く腫れ、進行すると出血や膿が出たり、歯を支える骨が溶けて歯がグラグラし、最終的には抜け落ちてしまいます。
それではここで、歯周病のセルフチェックを紹介します。
【全体】
①口臭が気になり、周りからも指摘される
②朝、起きた時に、口の中がネバネバする
③歯磨き後に出血する
【歯肉の症状】
①歯肉が赤く腫れる
②歯肉が下がり歯が長くなった気がする
③歯肉を押すと血や膿が出る
【歯の症状】
①歯が浮いた気がする
②歯並びが変わった気がする
③歯が揺れている気がする
一つでも該当すれば、早めに歯科を受診しましょう。
歯周病の主な危険因子には、糖尿病・喫煙・不適合な義歯・不規則な食生活・ストレス・骨粗しょう症などの全身疾患や、認知症などがあります。
■歯周病が全身に及ぼす影響
歯周病を放置すると、歯周病菌の毒性物質が歯肉の血管から全身をめぐり、様々な炎症を引き起こします。動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞の発症・悪化につながるほか、骨粗しょう症・認知症・誤嚥性肺炎のリスクも指摘されています。また、歯周病菌の炎症がインスリンの働きを低下させ、血糖値が上昇し、免疫機能が低下し、さらに歯周病が悪化するという悪循環にも陥ります。
■生活習慣の改善と定期的な歯科受診で予防
歯周病予防の基本は、歯垢をためない・増やさないことです。食生活を含めた生活習慣を見直し、年に一度、できれば半年に一度は歯科を受診し、口腔ケアを受けてください。毎日の正しいブラッシングも欠かせません。早期発見・治療・メンテナンスで口腔内を清潔に保ち、健康寿命を延ばしましょう。
(ニュース和歌山/2026年5月16日更新)


























