5月のこの欄で紹介した通り、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、チーム練習が4月9日から自粛となり、オンライントレーニングを取り入れながら個人練習に汗を流してきました。緊急事態宣言解除を受け、5月17日からは10人以下でのグループ練習、そして26日からやっと全員そろってのトレーニングとなりました。

 約1ヵ月間、ボールをけれない状態が続きましたが、その中でもチームとして、個人として試行錯誤し、少しでもサッカー選手として向上できる方法を模索してきました。いつもと違う状況に置かれたのは確かですが、いつもと違うからこそ新たな発見ができ、今までとは違うプロセスを踏めるチャンスだと捉えて取り組んできました。

 例えば僕の場合、全体練習ができない分、個人にフォーカスする時間を多く取れるので、苦手な部分を補うトレーニングだったり、2月、3月のシーズン前に行われた練習試合を振り返って改善点や良かった部分を再確認したり、また、ネットで配信されているプロの試合映像を見て他の選手から向上するためのヒントを得たり。今までなかなか充分に時間を取れなかった作業を充実して行えました。

 当初、4月の予定だった関西リーグの開幕は6月20日に変更されていましたが、さらに延期され、8月22日となりました。とはいえ、一喜一憂しても日程は変わりません。他のチームがどんな準備をしているのかは知りませんが、アルテリーヴォはアルテリーヴォのやり方で毎日、試合に向けて少しずつ積み上げています。準備できる時間が新たにできたと捉えて、抜かりなく開幕を目指し、強く闘う集団をつくり上げていきたいと思います。

写真=ユニフォームを着て関西リーグを戦うのは8月になりました(3月の練習試合より)

(ニュース和歌山/2020年6月6日更新)